前回は、自己肯定感のことを書きました。自分のことをどう思っているのか?自分に対してのイメージが良いのか悪いのか?ということが自分の人生を左右している。
脳は、現状維持をしたいので「今」感じていることを感じていられるような情報しか取り入れない。ということはこの自己肯定感というか自分のイメージ、巷で言うとこの“セルフイメージ”が低いとそのままの現実を創りだしてしまうということになる。
思ったような世界を見ることができるのが「脳」の仕業です。現状維持をするために自分が思ったように起きた出来事を解釈しています。
友達と映画を見た後の感想が違うのは解釈の仕方が違うからです。
人と一緒にいても、目の前で起きている出来事について感じることはぜんぜん違う。例えば、ものすごい寒い中欲しい物を買うために長い列を作って待っているとしよう。そこに割り込まれたら?こんなに寒い中何時間も待っているのに、割り込むなんてひどい!人としてどうかと思う。と怒り狂うこともできるし、割り込みくらいどうでもよくない?と思う人もいる。待っている間ずっと怒りを感じることもできるし、割り込みを気にしないでなんとも思わないで過ごすこともできる。同じ時間を過ごすならどちらの方が良いだろうか?
解釈の仕方が違うだけでどれだけこれから先の人生が変わってくるのだろうか?
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1.起きたことをどう感じているのか?
先ほどの例えでも書きましたが、待っている行列に割り込まれた。ことに対してどう感じるのか?
事実は「割り込まれた。」だけです。
割り込まれたことに対して、何を感じているのか?
割り込まれたことは変わらないこと。そう、割り込まれたことは変えようがない事実です。その後に感じたことは変えられます。
割り込まれたから怒る。頭の中では、割り込むなんて道徳に反している!寒い中何時間も並んでいる人がいるのに、堂々と割り込めるなんてなんてひどいんだ。並んでいる人をばかにしている。自分を特別だと思っているのか、何か理由をつければなんでもほいほい許されると思っているのがひどい。だから世の中が悪くなっていく。だから自分さえ良ければ良いという人が増えてきて、秩序が乱れていき人殺しや戦争が普通に行われていくんだ。秩序を乱すなんて許せない。
割り込まれたことで「怒り」がでる。そして右脳に怒りの感情が発生すると、左脳はさらに出来事を作り上げていきます。なので、最初は割り込まれた怒りだったはずがどんどん脱線していって怒りが大きくなっていくのは「脳」の仕業です。
では、なぜ「怒り」を感じたのか?
なぜ「怒り」を感じたと思いますか?
頭の中で理由をたくさん言っている。もしも友達と一緒だったらここで怒りの話しがヒートアップするでしょうね。類は友を呼ぶと言いますが、この時に友達が共感してくれて話が盛り上がるから一緒にいて心地良いと感じます。
もしも、ここで友達が「良いじゃんそのくらい」と言ったら、自分は不完全燃焼ですよね。なぜ!怒らないんだー‼なぜこの気持ちを共有できないんだ―‼とさらにモヤモヤしていき居心地悪く感じます。なので居心地が良い友達というのは同じような反応をして、自分の普通を社会の常識へと当てはめやすくしていきます。
話しを戻しましょう。「怒り」を感じる理由は人それぞれでしょうが、自分の中に発散できていない「怒り」がため込まれているとそれを消費したくて「怒り」スイッチが日々の出来事の中にたくさん仕込まれているということをよく本で読んだりします。今までの経験の中で「怒り」を飲み込んできた人は体の中に「怒り」を蓄積しています。「怒り」の感情は消費してもらいたくて蓋をされても機会をうかがっては出ようとしています。
ですから何かあるたびに「怒り」の蓋をあけられてしまう。とも考えられますし、自分を守るために。傷つけられないようにという防御反応から「怒り」が出てきます。自分が責められないように、自分がいかに正しいのかを守るために「怒り」を出すことで守るということを設定している人は、自分を守らなければならない時に「怒り」を選択しています。
「怒り」の感情を選択したのは無意識です。割り込まれたことで「無意識」に脳は「怒り」を選んでいる。自分の中で自分はばかにされている。という設定があると「脳」はその証拠を示すために「割り込まれたぞ!=馬鹿にされているぞ!」と情報を仕入れてきて「怒り」を発動しています。
「脳」は現状維持をするための情報しか取り入れない。ということを思い出してください。自分はバカにされている。と思っている人←セルフイメージですね。この人はバカにされているということを無意識に探しています。「脳」がバカにしているということを選んで取り入れるからです。
起きているのは、割り込まれたということ。そこに自分のイメージが「バカにされている。」を感じるには絶好のチャンスだと思ってそう解釈するように情報を取り入れている。
バカにされていると感じられるように物事を選んで取り入れているから「怒り」を感じました。
バカにされていると感じられるように、「怒り」を右脳で感じたら自然と左脳はそれに対しての理由付けをしていきます。右脳と左脳の働きのところで書きましたが、右脳が感じたことに対して左脳は勝手な解釈をして言葉にしていきます。これも脳が現状維持するための解釈をします。
私たちは無意識に起きた出来事を、現状維持をするような情報として取り入れて、勝手な解釈をつけて、いかに自分が持っているイメージが正しいのか?ということを証拠づけていっています。
2.証拠を探している
起きた出来事は変わらない事実。これは変えようがないです。なので過去の起きたことを変えることはできない。過去に起きたことは変えられませんが、解釈は変えられます。
何度も書いていますが、脳は現状維持をしたい。現状維持をするためだけの情報を取り入れている。その情報を現状維持するための証拠として加工している。
過去に起きたことは本当にその通りに起きたのか?今の自分を不幸へと縛り付けるために何度も浮上している可能性もありませんか?
事故にあって右足が動かなくなった。これは事実なので変えられない。過去に起きたことは変えられないので、右足が動かなくなったことは変わりません。解釈をどう変えても変わりません。(時々、解釈を変えたら奇跡が起こることがありますが動かなくなったというのに変更はありません。)
右足が動かなくなったことで、できなくなったことを嘆いて、事故に合ったことを嘆き悲しみながら自分は不幸でついていないと思う。これは解釈です。できなくなったことをあれこれと考えていくことで悲しむ。そこから自分は不幸でついていない。というイメージを創り出す。もしかしたらもともと自分は不幸でついていないというイメージがあったから悲しむという解釈になっているかもしれません。あれもこれもできない。と悲しむような出来事がどんどん浮かんできます。そしていかに自分が不幸なのかという証拠を作っていきます。被害者として自分を縛り付けていきます。右足が動かないことを感じるたびに無意識に「私は不幸でついていない」というセルフイメージを強めていきます。そして「私は不幸でついていない」ということが芋づる式にどんどん頭の中に浮かび上がってきて、自分のセルフイメージを強固していきます。
事故で右足が動かなくなった。これに対して、命が助かって良かったと感じる人もいます。右足が動かないだけですんでよかった。まだ歩けるから移動もあまり困らない。なんてラッキーなんだ!「私は強運の持ち主でついている」というセルフイメージを持っている人は、命があってありがたい。右足も思ったよりも動くと自分がいかに幸運の持ち主なのかという証拠を探し出します。嬉しいという気持ちを右脳へ送り、左脳は嬉しいと思う出来事をどんどん創り出します。そうやって強運であるという証拠を固めていきます。
「脳」は現状維持をするための情報を取り入れて、それがいかに正しいのかという証拠を集めてくる。という働きがあるので、自分が持っているセルフイメージがいかに正しいのかという情報を取り入れる。
事故で右足が動かなくなる。と言う事実は変わりませんが、解釈の仕方でその後の人生には大きな違いが出てくるのが想像できますか?
不運だと思っている人は、足が動かないからと引きこもりがちになっていきます。周りに八つ当たりをしながら、いかに自分が不幸な人間なのかという証拠を探しながら不幸だと生活する。
幸運だと思っている人は、命が助かった強運の持ち主だと思っているので、この幸運を分け与えよう、生かされた命を満喫しようといかに自分が幸せな人間なのかという証拠を探しながら幸せな生活をする。
自分は○○です。という定義を守るための証拠を探すのが「脳」。頭の中の会話がどんな会話をしているのか?この会話がどうやって物事を解釈するのかを決めていきます。
「どうせ、私なんて…。」って思うことが多い人は、そう思えるような人生を歩むように無意識に選択をしてしまう。
3.セルフイメージを変える。
では、どうしたら“私は○○です。”を変えられるのだろうか?
ここで、逆の考え方をしてみましょう‼
どうやって、「私は○○です。」が出来上がったと思いますか?私はこういう人間ですという定義をどうやって作ってきたのでしょうか?
生まれ持った性格ですか?
自分の定義は変えられると思いますか?
私は○○です。というセルフイメージは、周りから言われたことを自分で選択して決定しながら決めてきたことです。何度も何度も言われてそう思い込むこともありますし、強烈な体験からそうなんだと思い込むこともあります。
小さい頃から家族や周りの人、学校の先生、友達に言われてきたことを自分の中で照らし合わせながら自分というものを作り上げてきました。
小さい時の家族や周りの人の影響がとても大きいです。
しかし!
しかーし‼
影響が大きいだけです。
ここ大切ですよー!
影響が大きい。というだけであって「絶対」ではない。
最終的に選択しているのは、自分だということを知っておいてください。
周りの人に言われたことを受け入れているのは自分。
そして、昔のことであって今はもう関係ない性格もそのまま大切に自分で保管して今の自分も昔の自分と同じように扱っているというのも自分。←無意識ですが、小さい時に自分を守ろうと思って作った自己イメージを今も通じると思い込んでいるのが「脳」です。
年上の人と話をしていて、それはもう時代遅れだよ!って感じることはないですか?
例えば、オイルショックでトイレットペーパーを買えなくなった記憶があるから、どうしても見ると買ってしまい家にトイレットペーパーが山のようにある。「また買ってきたの?」なんて聞くと「いつなくなるかわからないからね」と置き場に困るほどのトイレットペーパーを買う。
物置に入りきらないほどのトイレットペーパーが本当に必要なんだろうか?奥の方のトイレットペーパーは虫でも湧いてそうな感じもするが、買わないと手に入らないという設定が強烈に入り込んでいるので、買い続けてしまう。
良い会社に入れば一生安泰。ということも今はないですよね。
時代が移り変わるように、私たちも日々変化する。
なのに、子供の時の設定のままで生活している自分がいる。
携帯のアプリでもいらないものはアンインストールするように、私たちの設定もいらないものは変更することができます。
変更することができる。
変更可能!
いつでも変更することができる。
さて、どうやって今までの設定を入れてきたのか?で周りの影響も大きかったのですが、最終的に選んでいるのは自分です。自分はきっとこういう人間だろう。こういう設定にしておけば普通だと思ってもらえるだろう。というようなところで決めています。その設定にしたら、自分はそういう人間なんだという証拠を探し始めるようになっています。
なので、これをなりたい自分へと当てはめると…。
こういう設定にしたら普通だと思ってもらえる。とか周りに満足してもらえる。周りが納得するというような設定をやめて、自分がどうしたら幸せになれるのか?というのを考えたい。
例えば、人に「嫌だ」と断ってはいけない。と思っているとしたら、周りに嫌われたくない、断ったことで嫌な思いをしたから同じ過ちは繰り返さないというような思いが背景にあったりもする。これは人それぞれなので、人に断れないと感じる人は、何でだろう?と探っていくと背景が見えやすくなります。
さて、嫌だと断れないことで、不便があるだろうか?私は断れない人間だ。と思っていることで不便なことがあるなら、この設定を変えてもっとストレスなく過ごしたい。
断ることで嫌われる。断ることでヒステリーを起こされる。などの思い込みがあると。断っても何でもない時のことを忘れて、強烈な思い出ばかりを思いだしてしまう。
なので、断っても私は愛される。嫌なことは断ると幸せになれる。と断っても大丈夫だった時のことを思いだしたい。
そういえば、あの時に断ったけどなんともなかったな。というのを思いだしていると、でもそれって小さなお願いだからじゃない?とかそれって関係ない人だからじゃない。というような頭の声がしてきて、断ることは悪だ!みたいな思い込みを強固にしようと「脳」はしてきます。
頭の中の会話は、今までは常に「断ると嫌われる」「断ることは悪だ」のような会話がされてきました。
設定を変更するのに、一番簡単なのは、この頭の中の会話を変えること。
無意識に四六時中頭の中では会話が続いているので、この会話を意識して望むものにして、望むような経験を思いだしていきます。
「嫌なことは断っても私は愛される」「嫌なことを断っても必要な人は離れていかない」「嫌なことを断っても良い」など自分が断っても嫌われないという設定を思いだしながら、言葉を変えます。
頭の中の言葉を変えていくと、行動が変わってきます。嫌だと思った時に「断ることが悪」だと断りにくいですが、「断っても良い」という選択肢があると、断ることもできます。
自分が我慢してまで、ストレスをためてまで本当に、頼みごとを全部引き受ける必要があるのだろうか?
全てがスムーズに断れるわけではないですが、少しずつ無理なお願いをしていく人は減っていきます。
ここまではできるけど、ここから先はできない。と明確にして自分が無理のない範囲で受け入れられるようにしていくと自分の生活も楽になっていきます。
アファメーションというのは簡単に言ってしまえば「なりたい自分の言葉を繰り返す。」ということになりますが、今この瞬間もあなたの頭の中では会話が止まることなく繰り返されています。
無意識にしている会話を意識するというだけだったりします。
現状維持をして今の自分でいられるような言葉を頭の中で繰り返しているのなら、なりたい自分でいられるような言葉を頭の中で繰り返すのもありかな?と思います。
私はアファメーションを始めた頃、こんなことしてどうなる?無駄じゃないの?ばかばかしいって思っていました。しかし「脳の仕組み」をしってから、意識しないでいたら今の自分でいる言葉が繰り返されているのなら、それをコントロールするのもありかなと思えてきました。
今の自分を作り上げる言葉が頭の中で繰り返されています。
私はなんてダメなんだ。
私は愛される価値がない。
私は何をやっても太ってしまう。
私は太る体質。
私はバカだ。
私は期待されてもできない。
私には何の価値もない。
私は可愛くない。
私はもてない。
私は頭が悪い。
私は人との付き合いが下手。
私は掃除ができない。
私はお金が無い。
こうやってたくさんの会話を頭の中で繰り返して、その会話の証拠を探すという生活を無意識にしています。
この頭の中の会話を望むものに変えて、その証拠を探すということを意識してするだけで、行動が変わってくると思いませんか?
何年も何十年も頭の中で自分を否定する言葉を繰り返してきました。1日2日いい言葉を言ったくらいで習慣が変わりますか?
習慣は3か月ほどすると身について自然とできるようになるという研究結果がされています。
3か月私は何をしても愛されている。私は頭がいい。私は仕事ができる。私は掃除が好き。私はお金を持っている。など自分が言えそうな事からはじめてみるだけで、設定が変わってきます。
私はツイてる。何があってもこじつけてツイてる。と感じるだけで、物事の見え方が変わってきます。
言葉を変えるだけで見える世界が変わる。見える世界が変わると行動が変わる。行動が変わるともちろん得られる結果も変わってきますね。
あなたの言葉を変えるだけで、引き寄せたいことへと近づいていけます。
引き寄せの法則で効果がないと感じる人の多くは否定的な言葉を使っています。そして引き寄せの法則は効果が無いと言いながら引き寄せてない証拠ばかりを探します。そうすると小さな引き寄せていることは全てこんなこと引き寄せのうちに入らないと却下していることにもなりますね。
あなたはどんな未来を作りたいですか?
まとめ
無意識に頭の中では、今の自分でいられる言葉が繰り返されている。頭の中の会話が正しいと証拠を集めるのが脳の仕組み。
無意識に繰り返されてきた言葉もアファメーションだとしたら、意識してなりたい自分へと言葉を変えるだけでなりたい自分になれる証拠が見えてくる。
そう考えるとアファメーションというとなんだか怪しいって感じもしていましたが、常日頃いかに自分がダメかとアファメーションしていたことになるとも言えます。できない理由やダメな理由、自分を責める理由を探すよりもなりたい自分を探したいですね。
頭の中の会話を意識して変えることで、望む未来に近づけることが、誰にでもできます。
この記事の執筆者

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潜在意識コーチ 井上 千花(ちぃ)
20代から引き寄せの法則にはまり没頭するも、なんら人生が変わることが無かった経験から、現実世界を意識すると共に、潜在意識などを1から実践。
さらに、20年以上治療家として1万人以上のセッションを通して「誰でも奇跡を起こすことができる」ことを確信する。現在ではコーチとして活動中。過去の自分のように悩む方のために心と身体のサポートに力を入れている。
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